大開口が作り出す新たな使い方の提案。連結ドームが面白い!

日球ドーム, 2021年

今年に入って取り組んだドームの大開口仕様については前回の投稿で色々と書いたので、そちらを読んでいただくとして、その大開口化が可能となった事で、日球ドームの新しい活用方法を見出す事が出来ました。
それは複数のドームを連結させるというものです。

この連結ドームという発想は、まだ日球ドームを始める前からそのヴィジョンをもっていました。ちょっと稚拙なので公開するの恥ずかしいですが、大学卒業してすぐ務めた御茶ノ水の設計事務所時代に使っていたDRA-CAD(当時では珍しく3次元で描画可能な建築系CADソフト)を使って自分が将来やってみたい建築のイメージとして作った外観パースです。

球体の曲面連なりが織りなす泡のような空間。なぜかトキメキませんか?

ジオデシックドームやバックミンスターフラーの影響がモロに受けているのが丸わかりですが、当時の自分にとっては既存の四角い箱の建築物の群れの中で、自然を取り込むようなフラーの自律的な居住空間の概念にとても惹かれました。

またその当時、イギリスで人工的な自然気候を再現するエデン・プロジェクトは複数のジオデシックドームをつなげた建築物として話題になるなど、20世紀に置き忘れられた感のあったジオデシックドームが21世紀に入り、再び脚光を浴びるようになった印象を受けたのを覚えています。

大学時代の海外放浪に始まり、帰国後のこうした自分自身の建築に対する関心や当時よく参加したレイヴカルチャーなどが日球ドームを生み出す為のバックボーンとなり、自らを奮い立たせるようにして努力を重ねたのを思い出します。
その後、ドームハウスメーカーに入社し、日球ドームのプロトタイプとなる製品開発を手掛けるようになったいきさつは長くなるので割愛しますが、これらの様々な経験が互いに結びつきながら、2003年に日球ドームプロジェクトを立ち上げる事になりました。

それから約10年、移住した飛騨高山の生活にも慣れてきた2013年に、東京国際マラソンのアシックスのブースを依頼された際に、4.8mドームの内側に青空を描いて欲しいと相談を受けました。立体縫製されている大きなキャンバスに絵を描くにはどうするべきか…?絵をかいてもらう事をお願いした絵描きさんに聞いたところ、天幕を張った状態の所に描くのがやりやすいとの事で考えたのがドームの連結でした。


この時は、どうにかしてテントを張った状態で絵を描こうという状況の中で、当時使っていたドームをフル活用してこの方法に行き着いたのですが、6.0mドームに4.8mドームを2/3ほど組み込んで何とか青空の絵を完成させる事ができました。
今思い返すと飛騨の真冬の雪山でこんな事をするなんて、かなりクレイジーな判断なのは間違いありません。

長くなりましたが、ドームを連結させて使うという事には、プロジェクト開始当初から並々ならぬ思い入れがあった事はご理解いただけたかと思います。

そんな経緯がある中で、この度大開口仕様ができるようになり、空間の一体感や連続性が保たれたより完成度の高い連結ドームをカタチにするチャンスを得たと感じています。
特に連結時の各ドーム間の結合部分の微調整においては、分離型の天幕・雨受けによってある程度フレキシブルに取付位置を変更できるという日球ドームならではの特徴を最大限に活かせるはずです。
そして今年5月末、6mドームの大開口仕様の検証を行った際に、実験的に4.8mドームと連結させてみました。

虫のようなビジュアルが面白いです。

構造体が互いに重なるように組み込んだ状態にする事で2つのドームが一つの空間のようになります。

大開口仕様によってドーム間のコネクト部分の間口も大きく取る事ができ、仕切りのない一つの空間となる事で、より広く奥行きのある使い方など、これまでにない連結ドームならではの空間活用が魅力を引き立てます。

まとめ動画もあるので、こちらもご覧ください。

いかがでしょうか?
“千里の道も一歩から”などとよく言いますが、日球ドームをやり始めて18年、本当に色々な事にチャレンジしてきて、いよいよ一つの夢が叶おうとしているのを沸々と感じる今日この頃です。

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