まだまだ出口の見えてこないコロナ禍の最中、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
音楽イベントをはじめとするイベントへのドームレンタルを主な活動として取り組んでいる弊社にとって、現状の社会情勢は活動を継続する上であまりにも大きな障壁となっています。
そんな苦しい立場ではありますが、このコロナ時代においてもイベントの開催を試みる方は皆無という訳ではありません。そういった方々に対して、少しでも安心して日球ドームを使っていただけるサービス環境を整える努力をしていく事は、この活動を継続していく上で欠かせないものと考え、2021年に入ってからソーシャルディスタンスに対応すべく日球ドームの大開口化を実現すべくその開発を推し進めてきました。
その完成イメージとしては、上記の画像のようなものです。
ジオデシックドームは本来的には、面的に受けた風荷重をすべてのフレームで分散して受け逃がすという構造的な性質があり、フレームを取り除くという事は、その構造的な強度を損なう事に直結する為、以前より大きな間口で使いたいという要望を数多くいただきながらも、経験則に基づいた間口(上記画像の上半分のドームの状態)を推奨の上で、利用していただくように対応してきました。
その考えを再考するに至ったのは、2019年に開始したオプションサービスのASANOHA仕様の際に、たわみを軽減する為に通常は竹1本のフレームを重ね合わせて2本にする方法をやってみた事に端を発します。
こんな感じで開口部の縦に配した長めのフレーム強度を上げる為に2重の竹フレームを作って入れてみた所、曲げに対する強度がグッと上がるのがわかり、このアイデアを活かせば大開口もできるかも…と思った次第です。
大開口仕様を実現する為には、開口部分周囲はもちろんの事、その他にも全体的にフレームテンションを強くかける必要性を感じ、ひとつ前の画像の下半分のように赤や青の位置に竹を2重にした補強フレームを配置するという構想の下、今年の1月~3月にかけてレンタルで使用しているラインナップの各サイズ毎に補強フレームを試作し、3月に3.6mPLUS、4月に4.8m、5月に6.0m、そして9月に7.2mでの大開口仕様の検証を実施しました。
結果から言うと各サイズとも大開口化に成功したと言える水準(開口部中央付近は若干落ち込みますが、補強フレーム未使用の大開口を試みた際のひどくたわんだ形状を思い返すとたわみのない標準仕様とほぼ同レベル)には至ったと考えています。補強フレームを全体にバランスよく入れたことで、ガチッとした印象があります。
各ドームの大開口仕様の検証の様子を動画にまとめてYoutubeにアップしていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
以上のように、ほぼ想定通りにドーム正面出入口の大開口化を果たすことができました。これにより現在のコロナ禍におけるソーシャルディスタンスという社会的要求に沿ったサービス展開の道が拓けただけでなく、以前よりニーズの高かった大きな間口を可能とする事で、外観や強度を大きく損なうことのない状態でドーム内外の双方向の視認性の大幅な向上を実現しました。(ライブ演奏などドーム内で行われるコンテンツを外から見やすくなり、演者にとってもより開放感のある環境で一体感を共有できるのではないでしょうか。)
大開口仕様のサービスについては通常のドームレンタルのオプションとして利用できるようなカタチを想定しており、来年度より利用できるようなタイムスケジュールで準備していきます。
また、この大開口仕様ができるようになった事で、日球ドームの新たな活用スタイルが確立されようとしています。
それについては次の投稿で書きたいと思いますので、お楽しみに!
※こちらの記事で紹介した日球ドームの大開口仕様の試作と検証は、小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>の補助対象事業として採択され実施しました。


