080403 風覚カ |
2007年の2~4月にかけて製作した没入型「風覚」ディスプレイドーム、台風の風を再現しよう可能なシステムという非常に興味深いプロジェクトで、まだ記憶に新しい所です。
今回は、その没入型「風覚」ディスプレイに現象を映し出すための装置である「風覚カメラ」の製作を依頼を受けました。
この風覚カメラは、2分割のジオライトを元に、各ジョイント部に右写真にあるようなエアフロセンサーを設置し、そのセンサーが風を感知すると、対応した風覚ディスプレイのについているファンがその風を再現するという役割を担っています。
センサー故障時やメンテナンスなどで構造を分解可能にする必要がある事や、直径30cm程度で作るなどの制約の中、まずはジョイントのデザインから着手しました。
予めセンサーの固定の方法などを決め、30cmの球体を作る為、出来るだけジョイントの径を小さくするように努めると共に、いつもよりも短い竹構造材がしなりで曲がるように、均一な薄さが要求される難度の高い作業に四苦八苦しながらも、何とかカタチになりました。
取り外し可能な皮膜という希望には、付けたり外したりが繰り返し可能なスリーエムのスプレー糊55を使って試作を試みました。しかし時間経過や風の圧力などによって、はがれてしまう事が考えられ、期待に対して100%で応えられない結果となった事は一つの心残りですが、その分、問題発生時には、アフターサポートをしっかりと行うつもりです。
まだ誰も切り拓いていない未知を見つけ、それを一つの道にしていくという行為は、
失敗を恐れず、トライ&エラーを繰り返しながら前進していく
絶え間ない挑戦の中でこそ成就すると信じています。
良い結果が生まれる事、期待しています。
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